防犯が明かすノウハウ!

防犯に関するさまざまな知識を掲載し、家の防犯診断などもおこなっています。 サイトには、犯罪と防犯に関する相談が多く寄せられます。
私が答えてメールで返信するという、読者(ネット閲覧者)との交流を続けています。 ピッキング犯がどのようにターゲットをさだめるのか。
どんな家が家宅侵入の被害にあいやすいのか。 ホームセキュリティシステムはどこまで有効なのか。
オートロックマンションに落とし穴はないのか。 そうしたテーマを、具体的な事例にもとづいて説明します。
窃盗目的の侵入という以外で、私たちの生活をおびやかす盗聴やのぞき、ストーキング、悪徳商法について、その手口と防止法を説明します。 「生活系犯罪」について、さまざまな分野にわたり、多くの犯罪例をあつかっていまその意味で、「これまで防犯になんて興味がなかった」という人も、本を手にとってくれることを、著者として祈っています。

もう一度繰り返しますが、誰もが明日にも犯罪の被害者となる可能性をもっています。 それが共通する原則があります。
自分だけは大丈夫と思う油断がいちばん危ないということです。 家宅侵入を防ぐドアノブが取り付けられた板や、さまざまな工具が置かれていました。
そのアジトは「ピッキング」の訓練をする中国人グループの空き巣養成所になっていたのです。 ピッキングとは、耳かきのような形をした特殊金属工具をシリンダー(カギ穴部分)に差し込んで、ドアのカギを開けてしまう方法です。
もともと錠前技師の技術ですが、ディスクシリンダー錠という、現在もっとも広く普及している錠前の開錠は、技術的にはむずかしいものではなぐ、誰でも1日かニ日あればマスターできるものです。 すでに811187件と、驚くべきペースで急増しています。
警視庁によれば、犯行の多くが不法入国している中国人グループによるものだということです。 彼らのほとんどは密入国ブローカーに数百万円の借金をして、日本で金を稼ぎ、本国に持ち帰ることを夢に描いてやってくるわけですが、長びく不況の影響もあって、思うように仕事に就けなくなっています。
そこで、借金返済のために犯罪に走るというケースが急増しているようです。 警察庁のまとめでは、1999年の在日外国人による犯罪検挙者数は、過去3番目に多い一万人だけに適用される特別法の違反者で、刑法犯の検挙者数596111人。
90年代後半は、ほぼ水準で横ばい状態にあるものの、けっして少ない数字ではありません。 2000年上半期は、侵入盗の検挙者数が前年同期比で48.1パーセント増と急増しています。
国別でいうと中国人がもっとも多く、全体の約半数を占めています。 中国人窃盗グループは3、4人で行動し、それぞれの役割が分担されています。
まず、一人がめぼしい地域に下見に出かけ、入りやすい、つまりピッキングしやすい建物を探します。 それが見つかると、後日、仲間をともなって現場に向かいます。
建物のまわりに「見張り」を置き、そのあいだに「カギ開け」係がピッキングで玄関のカギを開け、「盗み」係が中に入って金品を盗み出すという寸法です。 彼らは携帯電話で危険を知らせたり応援を頼んだりして、連携プレーを展開します。
窃盗事件では、金目のものはほとんど持ち去られ、被害総額は1200万円以上にのぼりました。 こうした中国人グループによる窃盗は、単独犯の場合とちがい、その被害が金品にとどまりません。

電化製品や家具など、かさばるものを持ち出すだけの人数と、売りさばく裏ルートをもっていますから、根こそぎ盗み出してしまうわけです。 また、グループによる空き巣は、居直り強盗に転じるケースが多いのが特徴です。
たまたま犯行の最中に帰宅しようものなら、相手は複数です。 被害は金品だけでなく、身体や生命にまでおよぶこともじゅうぶん考えられます。
さきにあげた世田谷区の事件では、リビングや子供部屋など3カ所に、その家の包丁やサバイバルナイフが置かれていたといいます。 おそらく、家人が戻ってきたときの脅し用として、犯人たちがそれぞれ握りしめていたのでしょう。
ピッキング犯罪は東京を中心に埼玉、神奈川、千葉で多発しており、愛知、大阪などにも急激に広がっています。 今のところ、被害は都市部や住宅密集地域で目立っていますが、ペースでいけば、近い将来、全国津々浦々に菅雲延していくことは間違いないでしょう。
では、ピッキング窃盗犯はどんな家をターゲットにさだめるのでしょうか。 開けやすいと判断したカギの家を狙うのです。
現在、日本の一戸建て住宅のうち5割、マンションなどの集合住宅の7割は、「ディスクシリンダー錠」と呼ばれる錠前が使われています。 たて穴で「V」字型をしたカギ穴が特徴です。
錠前は1950年代中頃から急速に普及したもので、のべ7000万台近くが国内に出回っています。 ディスクシリンダー錠は、製造された当時は堅牢な錠前だったのでしょうが、現在のピッキング犯にしてみればおもちゃのようなもので、いとも簡単に開けること多くの住宅で使われている錠前。

カギ穴の中心がV字になっている。 数年でピシキング犯罪が爆発的に増加した背景には、こうした日本の脆弱なカギ事情があったのです。
検挙された中国人のなかには、一度ピッキングで捕まり、本国に強制送還されながらも、また不法入国してふたたびピッキング犯罪を重ねる者もいます。 それだけ、現在の日本は空き巣にとっておいしいものなのです。
カギメーカーの最大手「M」では、セキュリティの面から、集合住宅向けのマスターキー付きディスクシリンダー錠の発売をすでに中止しており、一般住宅向けも2001年3月をもって販売をとりやめる予定だといいます。 さらには、近年のピッキング犯罪の多発から、メーカー自身がディスクシリンダー錠の付け替えを呼びかけています。
もし、あなたの家がディスクシリンダー錠なら、いつ狙われてもおかしくありません。 あなたが住んでいる家に、また、これから入居しようかという部屋に、どのようなカギが取り付けられているかを確認するのは、最低限のチェックポイントなのです。
それでは、どんなカギなら防犯の効果が高いのでしょうか。 ピッキング対策として、ロータリーシリンダー錠(ロータリーディスクシリンダー錠)という、より防犯性の高い錠前が注目されるようになりました。
ディスクシリンダー錠を複雑高度にした構造で、ピッキングに強いといわれています。 最先端の錠前の一つとされるのが、スイスのK社製のカバスターです。
スイス銀行のカギを作るメーカーで、カギの刻みは100分の一ミリの精度で切削されており、カギ違いは172億通り。 ピッキングはもちろんのこと、カギの複製もきわめて困難です。
とはいっても、自分の家や部屋の錠前がいったいどのタイプのものなのか、一般の人にはよくわからないかもしれません。 肥ページと別ページに、それぞれの錠前とカギの写真を掲載していますので、見て自分の家のカギが、どの種類の錠前なのかを確かめてください。
写真を見てもよくわからないという人には、もっと簡単な方法もあります。 2000年7月、警視庁はピッキングに強い錠前の認定制度を設けました。

「CPIC認定制度」と呼ばれ、全国防犯協会連合会によって実施されています。 CPとは犯罪予防の略で、「犯罪を未然に防ぐシリンダー」というわけです。

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